ツアープロの練習方法

● ツアープロの練習方法

今日は、ツアープロの練習方法をご紹介します。​

プロは上手いから「そんなに練習しないのでは?」と思っていらっしゃる方は、認識を変える必要があるでしょう。

ゴルフが職業であるプロが、誰よりも練習をするのです。

かつての日本ツアーの賞金女王、不動選手は、「サラリーマンは1日8時間働くのだから、私は同じだけ練習します」と言い1日中練習をしていたのは、比較的有名なエピソードですね。

プロがどんな内容の練習をしているかといえば、

シーズン中とシーズンオフでは、大きく異なります。

シーズンオフは主に、スイング作り、体力強化、弱点克服、新しい技の習得、道具の調整(新しいクラブに変える等)などに充てることが多くなります。

シーズンインすると、よほど調子が悪くならなければ、スイング調整は微調整の範囲でとどめて「フィーリング」を失わないこと、プリショットルーティンの調整維持、セットアップの確認(姿勢や方向取り、ボール位置など)、コンディショニング維持(体力維持増強、柔軟性維持向上、けがのケアなど)、メンタルトレーニング、ショートゲームの精度維持・向上、などを行います。

一般的な練習時間の配分としては、フルショットを1時間やったと仮定したら、プレー(9か18holes)、ショートゲーム(2時間)、フィジカルトレーニング関係(1~2時間)とショットよりもショートゲームに割く時間が長くなります。

練習の順番としては、

1、技術のズレをチェックし修正

2、その後、距離感などコントロールの練習

となります。

当然のことですが、上手く打てない状況では距離や方向をコントロールする事は出来ないのです。

ですから、まず技術を正してから安定したインパクトで距離を調整する練習を行うのです。

例えば、チッピングの練習をする場合、

1、打ち方のズレをチェック

2、次に、同じ場所から同じ距離、高さで狙った場所に落とす(という事をひたすら繰り返します)

3、クラブを変えたりし、距離調整の感覚を磨く

4、最後に傾斜やピン位置など様々な状況に対応する応用

と言うように練習します。

人によってやり方は違うかもしれませんが、これらの順番が逆になることはありません。​

苦手、あるいはミスが多い部分は練習量も増えます。

プロの場合、パッティングが命ですので、パッティング練習には、相当の時間を費やします。

・アドレスの姿勢は?

・肘や腕の位置は?

・グリップは?

・正しい方向に向いているか?

・ボール位置は?

・体重の位置は?

・打ち出しが真っ直ぐに狙った方向へ出ているか?

・スイング軌道や、クラブフェース向きはどうか?

などをチェックします。

その後、上り、下り、傾斜、距離など、状況別の応用練習(あるいは、これらはプレー中のパッティングで代わりとします)を行います。

最近の選手は、コーチが見たり、簡易的な道具を使ってチェックしたり、最先端の機器を使ったりと選手によって様々な方法がありますが、いずれにせよ客観的な視点でチェックする選手が増えています。

松山選手のように完全に自力でやるのは珍しいタイプです。

なぜかと言えば、自分のおかしな部分、上手く行かない問題は認識できても、何が原因で、どうやって修正するのか?

はいくら優秀な選手でも分からないからです。

あのタイガー・ウッズでさえ、常にコーチがいるくらいですから。

一般のゴルファーは、プロはさぞ特別な練習をしているのでは?

と思っているかもしれませんが、実際にはそうではありません。

もちろん、トラックマン(約300万円)などを使ったり、普通では使えないプロならではの特殊な(高価な)機器を使用してチェックするなど様々な方法は存在しますが、

基本的には

・基本を大切に

・不安定なものを安定させる

・得意な分野を更に伸ばす

のです。

そしてトラックマンなどのデータが数値で出てくる機器は、全ての状況を細かく示してくれますが、本質的に問題を解決してくれるわけではないのです。

例えば、数字でスライスが出る状況が示されたとして、どういう方向に修正すればスライスしなくなるかは、データの読み方を知っていれば、誰でも分かります。

ですが、何をどう修正すると「安定して決してスライスしなくなるのか?」は、人間が判断を下さなくてはいけない部分なので、「意識して、スライスしないようにインサイドアウトに振る」という様な対処では、偶然スライスせずに打てることもありますが、コースでプレーしたらやはりほとんどのショットがスライスという状況からは、抜け出せないのです。

つまり、対処の方法を知らない限りは、宝の持ち腐れに近いことになってしまうと言うことです。

プロでも、このような方法で対処すると、なかなかツアーでは結果が出ないことになります。

プロの場合、スイングのズレが小さいことが多いので、「意識して」修正するだけで「大きな変化」が出ますが、それだけでは本質的には変わらないということです。

プロも皆さんと同様に、「安定させたい」「もっと上手く打ちたい」と思っているのです。

唯一違う部分は(距離の出る選手は)「飛ばなくてもいいから安定して打ちたい」と思っている部分でしょう。

プロの場合、そもそも上手いのですから、「一体どこを直すの?」と思いますね?

​レッスンをする側からすると、プロとアマチュアの違いはあまり無いとも言えるのです。

唯一の違いは、そもそも上手く打てるか、打てないか。だけです。

プロがスイング的に優れているのかと言うと、皆さんが思っている程ではないのです。

アマチュアでもプロよりも良いスイングの人がたくさんいます。

もちろん世界のトップ選手は、理想的なスイングプレーンを描いている人が多いですが、そんなプロでも個人的な癖や様々な問題をインパクトで上手くアジャストして打っているのです。

プロがプロたるゆえんは、スイングや練習の仕方ではなく、そこまで経てきた経験や育ててきた能力、つまり

インパクトで上手く当てる”感覚”にあるのです。

つまり才能です。

​スイングのズレを才能でカバーして上手く打っている人が、活躍しているプロだということです。

才能が無ければダメなのか?

トッププロの世界はそうです。

努力だけではどうにもなりません。

才能がある人が不断の努力を行うことによって、結果に結びついていくのです。

しかしながら、才能はプロの中では並みであっても、本当に強い意志と正しい選択を行い、向上心を持ち続け、努力し続けていけば、トップ選手と互角に勝負することができるのがゴルフです。

あなたが、現在のレベルから向上し、80台、あるいは70台、あるいは60台とスコアアップしていくことには、特別な身体的才能は必要ありません。

上手くできるようになるまで、継続して改善するように努力をし続けることです。

応援しています。

今日は最後に、2019年マスターズで劇的な勝利をおさめた、タイガー・ウッズのコメントを載せておきます。

―世の中には人生や肉体的な問題で苦しんでいる人々がいる。

メッセージは?
「決してあきらめてはいけない。それしかないんだ。常に戦うこと。あきらめたら、道はひらけない。確かに競争に勝って、僕は今ここにいる。けれど、競争は僕をここから引きずり下ろすものでもある。ゴルフキャリアにおいても、人生においても、僕は仕事をまっとうするための良い考え方を持っていたけれど、それを変えなければいけなかった。(昔とは)違う考えを持って取り組んでいる。(方法はどうあれ)とにかく、戦うことにフォーカスする。毎朝目覚めて、いつも挑戦が目の前にはある。戦い続ければ、乗り越えられる」

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