スイングは、上げて下ろすだけ!?
昔の雑誌を整理していたら、表紙に
「スイングは、上げて下ろすだけ」
という名手の言葉を見つけました
色々考え過ぎずに、
「単に振り上げて振り下ろせばいいんですよ」
という風に解釈したら、その通りだと思います。
調子が良い時は、
誰でもそんな風に感じられるかもしれません。
しかし、言葉の通り「上げて下ろす」のがどうかと言えば、
あまり好ましくない「やり方」とも言えます。
上げる=腕(クラブ)を振り上げる
下ろす=腕(クラブ)を振り下ろす
という事ですが、ショットが安定していない人ほど
バックスイングでは、「腕を上げて」しまっているからです。
私がいつもお伝えする
「体が親分、腕が子分」という表現がありますが、
ゴルフスイングにおいては、腕は、動かされるモノで、
それ自体を動かすモノではないと言うことです。
レッドベターは
「犬が尻尾を振る」という表現を使っています。
犬がお尻や胴体を動かして尻尾を動かしている
と言うことで、「尻尾にお尻や胴体が、
動かされてしまっているのではないですよ」という
事を伝えようとしています。
(もしかしたら犬は実際には、尻尾の筋肉で尻尾を
動かしているのでは?と個人的には思うのですが。。
それだと「手打ち」「腕振り」を腕の筋肉で行っている
不安定な一般ゴルファーと同じです、笑)
分かりやすい例えに使われるのは、
電電太鼓という玩具です。
太鼓を回転することで、紐の先についた錘を
動かすものですが、これをスイングに置き換えると
紐=腕
錘=クラブ(クラブヘッド)
となります。
紐や錘は、自力では動けませんね?
ゴルフスイングも理想はこの状態で、
胴体(太鼓)を回転することで、腕(紐)が
動かされて、錘(クラブ)を運動させるのです。
手の位置やクラブがアドレスの位置よりも
高い位置に移動するのは、腕を上げているからではなく、
・斜めに構えた上半身の回転面
・肘や手首などの関節が曲がること
これらの影響があるからです。
それを勘違いしてか、無意識かは別として
腕自体を上げている人のなんと多いことか。。
上げたら、下ろさない限りは
元の位置には戻りませんね?
「下ろすものではないの!?」
「いいえ、下ろすものではありません。
何もしなくていいのです。
バックスイングで無駄な腕の動きが一切なければ
何もしなくても体を捻り戻せば勝手に
理想的なインパクトの位置に戻ってくるのです。
無駄に動かすから、元に戻すのに調整が生じて
それが不安定なスイングの一番の要因となるのです」
これが、私が常々レッスンでお伝えしている事です。
上げて、下ろす
いいえ、
「上げない、下ろさない、
一切何もしない」
これが再現性の高い安定したスイングの理想です。
追伸:
肘や手首が上手く動かせない人は、
「何もしない」状態だと上手く打てない可能性があります。
理想は理想として、自分には「何が必要か?」
それを把握して、練習することが大切ですので
勘違いされませんように。
最後までご覧いただき有難うございました。
本物のナイスショットと安定したスコアアップのために
A.Ishida