今すぐやめるべきスイングの間違い(3)
今すぐやめるべきスイングの間違いシリーズ
第3弾の今回は、
「頭や軸を固定、ボールをよく見る」
それと、これらに反する
「体を左右に動かす、体重移動する」
をチェックしていきます
前回、前々回の記事は下記から
(1)https://leadbetter.jp/hint/nl459/
(2)https://leadbetter.jp/hint/nl460/
初心者の頃、ボールに上手く当たらない時や
トップが出たりすると、
「ボールをよく見ろ!」
とか
「軸が動いている」
とか言われましたね?
トップするのを傍で見ていると
ボールに当たる前に顔が目標の方を
見てしまっているように感じるので
ついつい
「よく見ろ」
とか
「顔を上げるな」
と言いたくなってしまいます。
実際のところは、今日から始めましたと言う
くらいの完全な初心者以外は、
「上に向かって振り上げてトップ」
と言うよりは、ネックなどに当たってシャンク気味の
トップが多いものですし、先っぽもあります。
全然当たらないミスが続いて、
周りから「ボールをよく見ろ!」と言われるからか
あるいは、スクールの先生等にも
その様に指導されるからなのか、
ボールをよく見ようとして
「体が正しく回転出来ていない」
と言う人が、たくさんいます。
ボールをよく見ようとすると
たいていは顔の向きや目線が固定されるので
首から下が上手く動かせなくなるのです。
よほどの柔軟性が無い限りは、ふつうは
バンクスイングにおいては、顔(頭)は
回転します。
プロは頭の位置が全く動いていないように
見えますが、実際には場所は変わっていなくても
必ずと言っていいほど顔の向きは
(右打ちならば)右を向いています。
もしあなたが「よーくボールを見よう!」と
しているのに、トップや当たり損ないが出ると
したら、実はその行為が悪影響を与えているかも
しれません。
そんな場合は、今すぐに頭や目線を固定するのは
止めて以下の様にやってみてください
(右打ちを想定しています)
ステップ1)
割りばしや歯ブラシなど長いもので口に
入れて使うモノを用意します。
(お箸は口に入れるモノではない事は
知っていますので、突っ込まないでくださいね^^)
ステップ2)
アドレスしたら、それをくわえて
鏡を見ながらバックスイングを取ります
ステップ3)
顔の場所は維持して、割りばしの向きを右に向けるように
体の回転に合わせて自然に顔を右に向けます
ステップ4)
胸の向きと顔の向きと割りばしの向きが
同じ方向を向くくらい右に顔を回転してみましょう
やってみると分かりますが、すごく
ボールが見づらくなります。しかし
それでOKです。
実際には、これと全く同じように右を
向く必要はないですが、「感覚」を
つかむのには良いでしょう。
さて、今紹介した例と全く逆のパターンが
存在します。
「体重移動」とか「体を大きく使う」と言う様な
間違った概念に基づいて練習し、体が動き過ぎて
しまっているパターンです。
この場合、以下のような問題が出てしまいます
・動きすぎによる上下動
・動きすぎによる左右へのスウェイ
・捻転力(ひねり)不足による飛距離不足
・ダフリ、トップが頻発
・当たり外れが激しい
体重は、意図して動かす必要はないのです。
運動力学の専門家によると、
「アドレスで左右均等、
トップでもそのまま左右均等」
それでOKだそうです。
(クラブによってアドレス時の配分は多少変わります)
私達インストラクターも昔は、
バックスイングでの体重移動という
概念がありました。
トップで90%~100%右に乗せる
けれども場所は動かない
「この2つは反するよな・・」
と思いながら指導していたものですが、
実際のところは、
・移動し過ぎの人には、動かないように
・動かない人には、動くように
・問題ない人は無視
という様に指導していた(る)ので、
問題は起きませんでしたが。。
では、体を動かしすぎている人が
それを減らすための練習も紹介します。
ステップ1)
壁の前に立ちアドレスを作ります
ステップ2)
良い姿勢を作ってから、その姿勢を
崩さずに壁に近づいて頭を壁につけます
ステップ3)
頭を壁につけたままバックスイングをし、
そのままダウンスイングして
インパクト、そしてフォローの中間あたりまで
動きをやってみます
*腕を胸に組んでもいいし、クラブを持たず
グリップの形だけ作ってやってみても
構いません。
この練習をすると、今まで無駄に動いていたら、
ものすごく窮屈で「全然動けない・・」と
感じるでしょう。
あるいは、体重が左足にかかったり、
残ってしまうと感じるかもしれませんが、
それでOKです。
さて、体の使い方に関して記していますが、
ここで紹介しているのは、全く逆の
2パターンだという事が分かりますか?
◎動いていない場合に、動かすための練習
◎動きすぎの場合に、それを抑制する練習
いったいどちらをやればいいの?
と思うでしょうが、どちらをやればいいのか、
または全く別の事をやった方がいいのか、
それはあなたのスイングの状況次第です。
スイングは十人十色、人によって全く異なります。
動けていなければ、動く
動きすぎていれば、抑制
はたまた、どちらの問題も無く、別の部分に
問題がある場合、そこを直す
自分に必要なことだけに取り組むこと
それが上達のための一番の近道です。
あなたは、ご自分のスイングの
最大のウィークポイントがどこだか
正しく理解していますか?
最後までご覧いただき
ありがとうございました。
本物のナイスショットと安定したスコアアップのために
A.Ishida