今すぐやめるべきスイングの間違い(6)パターの軌道
今すぐやめるべきスイングの間違い
シリーズ第6回です。
今回で最終話となります。
今までの記事は下記から
(1)https://leadbetter.jp/hint/nl459/
(2)https://leadbetter.jp/hint/nl460/
(3)https://leadbetter.jp/hint/nl461/
(4)https://leadbetter.jp/hint/nl462/
(5)https://leadbetter.jp/hint/nl463/
今回は、パッティングについてです。
パッティングで今すぐにやめるべき
スイングの間違いは、
「真っすぐ引いて、真っすぐ出す」
です。
本能的には、真っ直ぐ引いて
真っ直ぐに出した方が上手く打てそうな
気がします。
ですから、そうじゃない方が安定して
確率高く打てると言われても、
信じられない人もいらっしゃるでしょう。
例えば筋肉トレーニングは、本能的には
毎日やった方が筋肉が成長しそうですよね?
しかしご存知の方も多いでしょうが、部位によって
疲労回復までの時間が異なり、連続でやってしまうと
かえって成長にとって非効率な場合があるのです。
強度、やり方によっても異なりますので
適切な強度とタイミングで行う事が
最も効果的なわけです。
科学的に解明されていると聞けば
本能で思う事とは異なると理解できますが、
それを知らなければ、毎日やってしまう事態が
起こるわけです。
こう言った事は、様々な事象に当てはまりますね?
本能的に思ったり感じたりすることを
そのままやっても効果的ではない事も多いのです。
パターに限らず全てのゴルフクラブには
「ライ角度」があります。
パターの場合、クラブヘッドに対してシャフトを
直角にしてはいけないと言うルールもあります。
パターヘッドが完全に直線的に動くには、
グリップ側も含めて全てが直線で動く必要が
あります。
人間が機械のように腕や肩を完全に平行移動させて
クラブを直線で動かすことは、
不可能ではないのですが、とても難しい面があります。
多くのツアープロが手首は使わずに
肩の動きでスイングしています。
この方法でパターヘッドを真っ直ぐに動かそうとすると
いわゆる「ギッタンバッコン」と言われる動きに
なりやすくなります。
事実、私が今まで25年間で見てきた
「真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出す」信者の
ほぼ100%は、スイング中に頭が動いています。
どの様にかと言うと、頭が
バックスイングでは、目標方向へ
フォローでは、目標と反対側へ
と言う具合です。
この状態になると何が起こるかと言えば、
インパクトゾーンですくい上げるような
動きになり、当たり具合が弱く
転がりが悪くなります。
加えて、「軌道を真っ直ぐに」と意図していると
自分では意識せずとも打つ時に微妙に
調整するようになってしまい、
再現性が著しく下がってしまうのです。
再現性が下がるという事は、
インパクトでスクエアに当たる確率が
下がるという事です。
つまるところ、
狙った方向に転がらない事が増えて
タッチも悪くなると言う望ましくない
状態になりがちなわけです。
という事で「真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出す」
は、今すぐにやめましょう^^
パター”も”ですが、軌道を自分で作っては
いけないのです。
正しく体を回転して、それにより
「何も調整せずとも理想的な軌道を描く」
と言う状態にすることです。
余計な事をするから軌道が乱れるのです。
今度パター練習をする時に以下の様に
やってみましょう。
(ちなみに「パターに自信があって
何の不安もなく、結果も伴っている」
そんな場合は、やってはいけません。
今のまま続けて下さい)
ステップ(1)
アドレスしたら両脇の下にシャフトを
はさんで構える
ステップ(2)
そのままシャフトを水平に回転させて
スイングしてみる
ステップ(3)
頭は固定せずに、シャフトと連動して
顔も回転するような感覚でOKです。
ステップ(4)
この時の自然な円軌道を体感すること。
手で円を描こうとするとカーブが
強くなり、不安定になります。
以上。
やってみると分かりますが、
自分では水平に回転しているつもりでも
前傾に沿って回転しているだけで
決して水平にはなりませんが、
それで良いのです。
良い姿勢、準備を作り、単に回転する
これで良い転がりが得られ
方向性も安定します。
真っ直ぐに狙った方へ打ちたいから
真っ直ぐに当てたい
でも、真っすぐ引いて真っすぐに
出すようにしてはダメって
不思議ですね。。。
本能に負けずに論理的に取り組んで
効果的に向上したいものです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
本物のナイスショットと安定したスコアアップのために
A.Ishida