vol.308シャフトクロスとレイドオフ、どっちがいいのか?
先日いらした生徒さんから
「
前回のレッスンの後、調子が良かったのに
友人に『君のトップは、クロスしているから、
こうした方が良いよ』とレイドオフ&掌屈のトップ
をススメられて、やったら
滅茶苦茶になってしまいました(苦笑)
」
というご報告が・・(^^;
ありがちなことですね。
シャフトクロスとレイドオフ
どちらが良くてどちらが悪いということは、
一概には言えないのです。
シャフトクロスしていることが、ダウンスイングに
悪い影響を与えているならば、直す。
レイドオフしていることが、ダウンスイングに
悪い影響を与えているならば、直す。
ですから、もしシャフトクロスしていても
ダウンスイングに悪影響が出ていなくて
インパクトが合理的になっていれば修正不要
同様に、レイドオフでもダウンスイングに
悪影響が大きく出ずにインパクトが
安定して良い位置になっていれば、
修正不要です。
大切なことは、トップの位置以外も含めて
どんな部分も「理想の位置になれば良い」
という風に考えないことです。
良いショットを安定して打つには、
インパクトゾーンで、スイング軌道と
クラブフェースの向きがスクエアに
なっていることです。
そして、それが偶然ではなく、いつでも繰り返し
再現できる状態になっているのが理想ですね。
そのインパクトに大きな影響が出るから、
バックスイングのトップの形は大切なのですが、
トップの位置は、どうやって振り上げたか
の結果です。
ですから、もしトップの位置を修正したいと
思ったら、そこに至るまでの、
・セットアップ
・体の使い方
・腕や肘、手首の使い方
これら全てチェックし、トップの位置取りが
ズレてしまう原因を把握して、
修正する必要があります。
これらを無視して、トップの位置だけを
良い位置にしようとしても、決して
安定して良いショットを打てるようには
ならないのです。
近年の傾向としては、シャフトクロスよりも
レイドオフの方が良いとされています。
なぜかと言えば、答えは簡単
そういうトッププロが多いからです。
活躍している人が多ければ、
それが「正しい」と思われるのが
世の常です。
しかし、これは実際のレッスンの現場で
何百人、何千人とスイングチェックを
してきた人間にしか理解できないことですが、
ゴルファーの中には、レイドオフのトップが、
問題になってしまっている人が
思いのほか、たくさんいるのです。
このトップの位置取りについて
「何が良いのか?」を
本当に理解してもらうおうとすると、
本が1冊書けちゃうくらいになっちゃうので
ここでは詳しく説明はしませんが(笑)
我々の師匠、世界一のゴルフインストラクター
デビッド・レッドベターは、
「
多くのプロゴルファーがスイングの欠点を何らかの
方法で、埋め合わせています。
いかに多くの名プレーヤーが帳尻合わせのスイングを
しているかを知れば、きっと驚くでしょう
」
と「A Swing」の中で言っています。
そして、こうも言っています。
「
実は、うまいプレーヤーというのは、スロー再生でしか
分からないような、手の動きによる素早い修正動作を
行っているのですが、ほとんどのゴルファーは、
そんな1/1000秒単位の修正能力は持っていないのです
」
レッドベターと直接話したこともありますが、
活躍しているからといって、合理的で良いスイングを
しているとは、限らないのです。
ただし、彼にどんなスイングが良いスイングですか?
と聞くと、「活躍しているプロはみなそれなりに
良いスイングだ」という答えが返ってくるのです(苦笑)
彼は決して人のことを悪く言いません。
私がどんなにマズいレッスンをしても
「Nice jobだ、アキヒロ」と褒めてくれるのです。。
話がそれましたが、そんな彼の見解をふまえると、
アマチュアがトッププレーヤーのスイングを
真似することには、あまり意味がないと言えます。
一般的には、レイドオフのトップは、
シャフトクロスした必要以上に大きな
バックスイングよりは、無駄がなく
コンパクトな形なので、利点が多いのは
確かです。
女性や非力な人以外は、オーバースイングの
クロスした状態よりは、コンパクトな
レイドオフのトップの方がはるかに
問題が少なくなります。
だからYouTubeなどでも推奨されるのです。
しかし誰もがレイドオフになった方が良いのか?
と言えば、答えは、NOです。
特に現状、中級者から上級者の方で
ショットの不安定さに悩んでいる人は、
レイドオフのトップが問題になってしまっている
可能性があります。
そんな方は、一見良く見えるトップの位置を
もしかしたら修正した方が、より安定して
良いショットが出せるようになるかも
しれません。
スイングとは、十人十色
みな異なるのです。
レイドオフのままでよい人もいるし、
シャフトクロスが合っている人もいるのです。
結局のところ、ゴルフスイングの1部分を
取り上げて、「こういう位置が理想ですよ」
という様なアドバイスは、
あまり参考にはならないのです。
なぜか分かりますか?
あなたのスイングがどうなっているのか?
その仕組みによって、それが正しくも間違いにも
なるからです。
そして更に言えば、そもそも、それ以外の
部分に問題があるかもしれないのです。
まったく関係ないことに取り組んでも
意味はないですね?
幸いなことに、ゴルフでは、
どんなことに取り組んでも
多少の効果が出ます。
だから皆、楽しくできるのです。
ただし、その表面を適当に修正する
方法は決して長続きしないですし、
本質的な向上は望めないのです。
悩み続けて上達せずに終わってしまう
ゴルファーの数は、95%です(笑)
上達するためのキチンとした
全体像を知ることが大切です。
そしてそれに向かって練習し続けること。
ゴルフほど難しいスポーツは他には
あまりありません。
だからこそ、やりがいがあるのですが。
レイドオフ?
シャフトクロス?
これからは、それについて悩まないで
ください。気にしなくていいのです(^^)
あなたのスイングを極めましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
本物のナイスショットと安定したスコアアップのために
A.Ishida
石田コーチ様
スッキリしました。
本質なお話ですね。
近いうちに(少し涼しくなったら)
レッスン受けに行きます。
レッスン受けたい、練習しよう
という気持ちにさせていただきました。
ありがとうございます。
大下さん
わざわざ有難うございます^^