データを見て練習する時の注意点
最近、インドアの施設がものすごい増えて、
練習施設としても、レッスン場としても
かなり流行っています。
東京等人口の多い都市部では、用地の関係で
屋外練習場が減ってしまっているし、
自宅等の近くで通いやすい、天候の影響が無い、
いくら打っても値段は変わらない等、利点が
多いですよね。
安い所だとシミュレーターや弾道測定器等が
無い所もありますが、ある程度の施設では、
ボールの弾道やスピン、飛距離等が見れる
仕様になっています。
こう言った練習環境では、機械が良い方に
設定を調整している所もあり、
実際のデータよりも良い数字が出るところも
あります。
これを信じていると、コースでプレーした時に
「あれっ!?」となりますので、注意が必要です(笑)
打ったボールのデータが見れる環境で練習する際の
一番の注意点は、飛距離を気にし過ぎてしまう点です。
キャリーで何ヤード飛んだ
ボールの初速がどのくらい出た
こう言った数値が出てくると、
当然ですが、上手く打てた時とそうじゃない時の
違いが一目瞭然です。
例えば、普段ならば、7番アイアンで140yの
キャリーが出るのに、130yしか出ない、
とか
ドライバーで、ナイスショットすると230y飛ぶのに、
200yしか飛ばない事があると、
「あれ!?おかしいな・・飛ばないな・・」
となって、それを気にするあまり
いつのまにか練習が飛ばし目的になってしまい
「あっ、まだ135yか。。
もっとしっかり振らなきゃ!」
とか
「あれ、まだ210yしか飛ばないな。
もっと振り抜かないと!」
等と、
ゴルフで最もやってはいけない
「強打する」ことに焦点が向かってしまうのです。
これをやると(やった事がある方は分かると
思いますが)、スイングが滅茶苦茶になり、
たまたま飛ぶことはあっても、平均的な距離も
出ないし、方向性や、当たり具合がすごく
悪くなってしまいます。
「やった感」は出るかもしれませんが、
費やした時間が、練習ではなく、ただの
「運動」になってしまう可能性が高いものです。
どうすれば良いのか?というと
「飛距離は結果」と思って無視して
自分の練習テーマを練習することです。
あなたも今までの経験上、上手く打てれば
ボールは勝手に飛ぶことは理解していますよね?
それでも、こう言った環境下では、ついつい
”本能に負けて”飛ばしに走ってしまうものです。
この状態に気づいたら、休憩するか、
アプローチなどをやりましょう。
気分を転換すれば、また丁寧にやると言う
流れに引き戻すことができます。
さて、飛距離を気にし過ぎてしまう点以外に
もう1つ大切な注意点があります。
それは、「数字を良い方に修正しようとする」
という練習方法です。
例えば、ドライバーを打って
「スイング軌道がアウトサイドインだった」
「打ち出し角度が低い」
等の点に気づいたとして、それをインパクトの
取り方で変えようとすることです。
もっとインサイドアウトに振る
もっとアッパーブローに振る
こう言った意識を持って振るとデータは
多少は良くなるかもしれませんが、
コースでのプレーで安定してそれを
実行することは出来ません。
なぜかと言えば、データで良くない数値が
出ると言うのは、スイングがズレているからです。
そして、そのズレには、原因があるのです。
【原因を放置して、問題部分を直そうとする】
これは私が常々お伝えしている、
ゴルフの上達にとって最も無駄の多い
良くない練習方法ですね?
ゴルフスイングのインパクトは、ほんの些細なことで
大きく変化します。数字でもそれは表れてきます。
しかし、今現状のインパクトのズレは、必然で
起きてしまっているのです。
原因があり、その結果ズレてしまっているモノを
意図だけして改善するならば、こんな楽なことは
ありません。
もし、それが出来るならば、一番楽な方法なので
そうしたら良いでしょう。
でももし、コースでのプレーでそれを再現しようとしても
安定して上手く打てないとしたら、
例えば、
意識してインサイドアウトに振る、
とか
意識してアッパーブローに振る
とか
ですが、それは無理なことをやろうとしていると
判断して、アウトサイドインになってしまう原因、
アッパーブローに打てない原因、
これらを探って、問題を元から断つことです。
そうすれば、一度しか打てないコースでも
必ず問題が軽減し、やりたいようなインパクトが
”自然と”取れるようになるでしょう。
数値を見て、本能に負けずに、
自制して練習しましょう!
最後までご覧いただき
ありがとうございました
本物のナイスショットと安定したスコアアップのために
A.Ishida